レジェンドが勢ぞろい！中村憲剛引退試合で、現役を彷彿とさせるスーパープレー続出

引退から約4年後に行われた引退試合。日本代表で共に戦ったメンバーが集結

中村選手が引退した2020年シーズン終了後はコロナ禍の影響があったため、引退セレモニーは、会場に入れる人数や声出しの制限があるなかで行われた。引退後、「チャント（応援歌）を歌って送り出したかった」というファンの想いを知った中村は、引退試合を行うことを決意。引退から約4年を経た2024年12月14日に開催された。

引退試合の前半に行われたのは「JAPANフレンズマッチ」。中村と日本代表で縁のあったメンバーがJAPANフレンズブルーとJAPANフレンズホワイトの2チームにわかれて対戦した。

JAPANフレンズブルーのメンバーはGKの川口能活、DFの中澤佑二・中田浩二・加地亮・栗原勇蔵・長友佑都、MFの明神智和・橋本英郎・稲本潤一・小野伸二・松井大輔・石川直宏・山瀬功治、FWの高原直泰・播戸竜二。

JAPANフレンズホワイトのメンバーはGKの楢崎正剛、DFの坪井慶介・駒野友一・岩政大樹・今野泰幸・水本裕貴・内田篤人、MFの遠藤保仁・山岸智・藤本淳吾、FWの大黒将志・我那覇和樹・前田遼一・大久保嘉人・玉田圭司。

中村は時間交代でそれぞれのチームに入りプレーした。

現役時代を思い起こさせる、高原の技ありヘディングシュート

先制点を決めたのは、ブルーの高原。長友が右へカットイン気味にドリブルした後でクロスを上げ、ゴール前の高原がバックステップを踏みながら頭で合わせてゴール。高原が前に出るように見せかけて、後ろに下りヘディングを繰り出すという技ありプレーを見せた。続いて取り上げられたのは、加地と高原のプレー。ボールを受けたブルーの加地が、右サイドからセンタリングを上げる。それに高原が頭で合わせて自身2点目を獲得。現役時代を彷彿とさせる加地のドンピシャのセンタリングと高原のゴールに会場が沸いた。解説者は「ヘディングの質が高い」と高原のプレーに舌を巻く。加地のセンタリングも「いいボールですね」と感心。素晴らしいプレーに、中村も駆け寄り高原を称賛した。

中村憲剛の代名詞・スルーパスから生まれた大きなチャンス

ペナルティーエリア前の中央あたりでパスを受けたブルーの中村が、ゴール前の空いたスペースに右足でループパスを出す。そこへ前日に「中村憲剛からスルーパスを引き出したい」と言っていた石川が左足でシュートを放ちゴール。パス1本でチャンスメイクをする、中村らしさ溢れるプレーに会場のボルテージも上がった。

ゴールシーンだけでなく、選手の華麗なテクニックにも注目。3人の相手選手に囲まれた小野。リフティングでボールをコントロールし、相手にボールをとられることなく、フワッと浮かして味方にパスを出す。技術の高さが伝わるプレーに解説者からも驚きの声が上がった。

仲間が繋いだパスから決めた、主役・中村のゴール

中村がブルーからホワイトにチームを変更。ゴール前でボールを持った大久保がシュートを打つかと思いきや、右サイドの藤本にパス。そこからもう1度大久保にボールが戻り、後ろにいた遠藤へパス。左サイドで待機していた中村が前へ詰めたところに、遠藤がパスし、中村が右足でゴール左側に思い切りシュートを放った。仲間が繋いだボールを見事に決めた中村に、会場から大きな歓声が上がる。中村もガッツポーズを見せ、その喜びを表現した。

川崎フロンターレのサポーターのみならず、多くのサッカーファンが大興奮

中村を慕って日本代表を経験した数多くの名プレイヤーが駆け付けたこの試合。中村の精度の高いパスや素晴らしいゴールはもちろんのこと、かつて黄金世代と呼ばれた小野や高原など日本サッカー界のトップを走ってきたメンバーがプレーする姿は、現役時代を想起させ、見どころ満載の試合となった。この引退試合は、川崎フロンターレのサポーターだけでなく、多くのサッカーファンの心を熱くしただろう。

DAZN『憲剛引退試合を振り返ろう #1 : 往年のプレー続出』より
配信日：2024年12月14日（土）

※記事内の情報は放送当時の内容を元に編集して配信しています