【J1第7節】3-4-2-1を採用したチーム同士のミラーゲーム―4位の柏レイソルと14位に沈む東京ヴェルディが迎えた結末は

新体制となり好調の柏とチームの核となる選手がケガで離脱した東京V

柏は今季、新監督のリカルド・ロドリゲスが就任。現在1試合平均パス数、平均ボール支配率でリーグトップを記録し、新体制のチームは順調な滑り出しを見せている。今節は、前節から2名スターティングメンバーを変更。DF田中隼人とFW仲間隼斗が起用された。対する東京Vは、4年目となる監督の城福浩の下、J1昇格2年目のシーズンとなる。城福監督はダブルボランチを「へそ」と呼び、そこから攻撃を組み立てることをチームに求めている。しかし、前節でキャプテンであり「へそ」を担うMF森田晃樹が負傷した。今節は代わりにMF平川怜を起用。また前節は途中出場であったFW山見大登も、先発で出場した。

前半戦は東京Vが主導権を握る

試合開始5分、東京Vに最初のチャンスが訪れる。ピッチ中央でボールを持ったFW山見大登が、自分でボールを運んでミドルシュートを放つも、GK小島亨介に阻止される。続いて10分、東京VのDF谷口栄斗がボールを奪い、そのままロングシュートを打つ。無回転のボールはクロスバーを直撃し、得点を奪うことはできない。一方の柏は、23分コーナーキックを獲得。DF原田亘が、ペナルティーエリア手前からシュートを放つも、ゴール上に外れてしまう。続く25分、東京Vがフリーキックを獲得。セカンドボールを拾ったMF翁長聖が、ダイレクトでシュートを打つもゴール右に外れてしまう。両者とも得点を決められずに、前半が終了した。

両チームともに決定的なチャンスを作るが…

後半開始後63分、柏は細かいパスを繋げて左サイドから攻める。最後はMF小屋松知哉がペナルティーエリア内に走り込んだところへ、MF原川力がパスを出すも、相手ディフェンスの体を張った守りにブロックされる。パスが繋がれば大きなチャンスとなる場面だったが、東京Vの堅い守りに阻止された。続く73分。再度チャンスを得た柏は、DF原田がミドルシュートを打つ。しかし、東京VのDF谷口が体を投げ出してブロック。どちらのチームも、なかなか先制点が決まらない。

75分、自陣でボールを奪った柏は、素早く攻撃を開始。MF小泉佳穂が左に展開し、パスに反応した途中出場のMF渡井理己が、ドリブルで運ぶ。そこから抜け出したMF小屋松へパスを出し、MF小屋松がGKマテウスをかわして、無人のゴールにシュートを決めた。しかし、これは惜しくもオフサイドの判定となり、ゴールは認められなかった。東京Vは83分、途中出場のMF福田湧矢が相手のバックパスをカットし、カウンターを発動。ペナルティーエリア内でパスを受けたFW木村勇大がターンをしてシュートを狙うも、柏のDF古賀太陽にブロックされる。

85分、前線からプレスをかけた柏が相手陣地でボールを奪う。MF小泉が素早く攻撃を展開し、途中出場のFW細谷真大へパスを出す。ペナルティーエリア手前からシュートを打つも、GKマテウスの好セーブに阻まれる。東京Vは86分、コーナーキックのチャンスを得る。キッカーMF平川怜はファーサイドにボールを投入し、これに反応したMF 綱島悠斗が折り返す。最後はDF谷口がシュートを打ち、ゴールネットを揺らすも、これもオフサイド判定となる。両チームともチャンスを生かしきれず、0-0のまま試合終了となった。

試合のキーマンとなった柏のMF小屋松と東京VのDF谷口

柏は、前半はなかなかペースをつかめなかったものの、後半はボールを保持して自分たちのペースでゲームを進めていた。その中でも、MF小屋松の抜け出しは、大きなチャンスを作り出していた。今節では得点には繋がらなかったものの、今後もMF小屋松が攻撃のキーマンとなりそうだ。

東京Vは、攻守ともにDF谷口の存在が光った。守備面では体を張った守りでチームの危機を救い、攻撃面では決定的なチャンスを演出。主力のMF森田が負傷で欠場するなか、DF谷口の活躍はチームの大きな支えとなったことだろう。

DAZN「明治安田J1リーグハイライト柏vs東京V：第7節」（2025年3月29日）より
※記事内の情報は配信時点の情報です。