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槙野智章氏がJ1ヴィッセル神戸のSDGsトークセッションに登場「地球環境に優しい男」が絶賛した取り組みとは?

6月16日に行われたサッカーJ1リーグ、ヴィッセル神戸対川崎フロンターレ戦(国立競技場)での試合前に、槙野智章氏らによる環境問題をテーマにしたトークセッションが行われた。

Icône fopv vbvqbakaduJunichi Shiratori | 2024/06/26

今回のトークセッションは、楽天グループが取り組む「スポーツとともに、もっといい未来へ。A BETTER FUTURE TOGETHER」をテーマにした内容ととなっており、Jリーグ執行役員の辻井隆行氏、楽天グループの長田希望氏とともに、槙野智章氏が環境に関する取り組みを話し合った。

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辻井(写真左)2018年頃を境に、大雨や台風の影響で中止になる試合が5倍ぐらいに増えている状況に危機感を感じていて、Jリーグでは2023年1月にサステナビリティ部を設立し、これまで以上に気候変動に取り組むようになりました。

 まず初めに行ったのが、Jリーグ60クラブが行う1220試合の公式戦で使用する電力を、すべて再生可能なエネルギーに切り替えるという試みです。

 そして、多くのサポーターの皆さんに現実を知っていただくために、サッカーと気候変動の関係性に関する動画をJリーグのYouTubeチャンネルにアップしたんです。

その中では中村憲剛さん、小野伸二さん、内田篤人さんと一緒に環境に関する色々な話を聞きながら、地球温暖化対策に向けた取り組みや私たちが出来そうなことについて話し合っているので、ぜひサッカーファミリーの皆さんにもこの機会にご覧いただけたらなと思います。

 https://www.youtube.com/watch?v=_ctmoIfP0JI

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槙野:Jリーグの行っている取り組みを皆さんに知っていただいたり、それ以外に出来そうなことを考える上で、その動画は参考になりそうですよね。 

長田(写真右)実はヴィッセル神戸も楽天グループと協力して、試合が行われるスタジアムで環境問題に取り組むアクションを進めていて。試合に必要な電力の調達から、資材の廃棄までの循環を可視化しする「サーキュラリティ評価」というシステムの開発に取り組んでいるんです。

槙野:「先進的な取り組みをされているんだな」と資料を拝見して、驚かされました。

長田:実はサッカークラブでは初めての取り組みなんですよ。

 2023年に行われたヴィッセル神戸のホームゲーム3試合で、この「サーキュラリティ評価」を実施させていただいていて。そこで明らかになったゴミの量やco2の排出量を知っていただくことで、サポーターの皆さんと何か取り組めることがあるんじゃないかと思っていますし、この機会に皆さんに学んでいただけたらなと思っています。

例えば、プラスチックを分別して捨てたり、リサイクルするだけで、燃えるゴミを減らすことが出来たりしたりもするんですけど……。槙野さんは普段ゴミを捨てる時に、何か意識されていることはありますか?

 槙野:もちろんです。僕の住んでいる地域は、きちんとごみを分別しないと捨てられないので、分別は日頃から徹底して心がけていますし、買い物をする時には常にエコバックを持ち歩いて、無駄なビニール袋を使わないようにしています。

あとは、普段乗っている自家用車もEVCを搭載していたり、わずかかもしれませんができる限りのことはやらせていただいているつもりです。そういった点でも、地球環境について考えるきっかけになるこのような取り組みは素晴らしいなと思いました。

長田:実はヴィッセル神戸では環境に良い取り組みをすることで、このような選手のカードがもらえる取り組みも行なっていて、ぜひサポーターの皆さんにも知っていただけたらなと思っているんです。

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レアカードなども用意されており、環境問題を学びながら、カード集めが楽しめるような工夫が施されている(筆者撮影)

槙野:このカードはどうすれば貰えるんですか?

長田:ゴミの分別やペットボトルキャップを仕分け、あとは「A BETTER FUTURE TOGETHER」のブースに足を運んでいただいた方にお渡しさせていただいております。

槙野:すごいですね。きっと多くの方に楽しんでいただけると思いますし、やればやるほど環境にも良い。地球にとってもJリーグとしても本当に素晴らしい取り組みだと思います。

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――槙野さんはかつてブンデスリーガでもプレーされていましたが、ドイツのサッカークラブも環境問題への取り組みは行なっているのでしょうか?

 槙野:そうですね。僕がいたドイツのケルンという町は、ライン川沿いにあってお祭りも盛んなエリアなので、「カーニバル」と呼ばれる、パレードをしながら川の掃除をする取り組みは定期的に行われていました。

日本でもそのような活動は行われていると思いますが、海外のクラブに比べるとまだまだJリーグには出来ることがあると思うので、各クラブが積極的に新たな取り組みにチャレンジしていく必要があるのかなと思っています。


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長田:最後になりますが「A BETTER FUTURE TOGETHER」についてお二方にお伺いしたいです。

 槙野:サッカーの試合を楽しむことも大切ですが、スタジアムに来られるさまざまな世代の皆さんに環境について知っていただく機会になると思いますし、「自分たちが環境問題を改善していくために、日頃からどうしていけば良いのか」を、真剣に考えなければいけないんだなと感じました。

辻井:円滑な試合運営できるような環境を整えることがJリーグの仕事でもありますから、気候変動に脅かされて試合に集中できないような状況は何としても避けなければなりません。

 少し視野を広げてみると、子供たちが生きる未来のために、誰もがサッカーを出来る場所を残していく取り組みでもあって、自分らしさを大切にしながらさまざまな価値観を認め合っていく社会にしていくことが大切なのかなと思いました。