調理師からフットサル選手へ!松本直美の挑戦と女子フットサル界の変革vol.3
人生の限りある時間の中で、どれだけの夢を追い続けられるだろう。自分の可能性を最大限に引き出し、自分らしく生きることは、想像以上に難しい。しかし、松本直美さんはその挑戦を続けている一人だ。会社員、フットサル選手、アパレルディレクターとして多忙な日々を送りながら、女子フットサル界に新しい風を吹き込む彼女。その姿は、きっとあなたの心に新たなインスピレーションをもたらすだろう。※メイン画像:撮影 / 長田慶
フットサルとの両立、アパレルブランド『unité』に秘めた思い
画像提供 / 松本直美(本人)
私は選手活動以外に、『unité(ユニテ)』というアパレルブランドをプロデュースしています。ブランド名にはフランス語で「団結する」「つながる」「集合する」という意味があります。もともと自分のブランドを持ちたいという夢があり、いろんな人に相談したり、周囲の人々の助けを得て実現しました。初めての経験でしたが、何か自分でできることに挑戦したいという好奇心から始めました。
『unité』を立ち上げることができたのは、自分一人の力ではなく、周りの人々の支えがあり、日々感謝しています。ブランド立ち上げの経験は、今後の人生にも大きな影響を与えるものだと感じています。
アパレルから広がる夢、衣・食・住を提供するブランドを目指して
Photographie/Kei Nagata
現在、アパレルを中心に展開していますが、最終的には衣・食・住を提供し、フットサルを通じてつながったファンやさまざまな人たちが、私の引退後もブランドを通じてつながれる場所を作りたいと考えています。洋服のデザインは基本的に自分で行っており、デザイン学校には行っていないため、独学で学びながら進めています。自分の好みを反映させつつ、ユニセックスで作っているので、男性も着やすいように意識していたり。デザインには時間がかかりますが、その分やりがいを感じています。
Photographie/Kei Nagata
またアパレルだけでなく、インテリアや料理にも力を入れていきたい。実は調理師免許も持っているため、食に関することにも取り組んでいけたらと考えています。「今やらなければ後悔する」と思うと、すぐ行動に移せるのが私の強みかもしれません。
現在は仕事とフットサルを両立しているため、空いている時間や隙間時間を活用して活動を進めています。そのため、十分にコミットできる時間が取れず、悔しい気持ちもありますが、「今しかできないこと」があるという思いが強く、どれだけ時間や意識を向けられるかが重要だと感じています。これは誰にでもできることではないかもしれませんが、その挑戦を乗り越えることで得られるものは大きいと信じています。
仕事もフットサルも美容も!多忙な日々を楽しむ私のルーティン
Photographie/Kei Nagata
普段は週5日働きながら、フットサルとアパレルの両立をしています。休みの日は外に出ることが多いですが、疲れている時は一日中家で過ごし、ネットフリックスやYouTubeを観たり、サウナに行って疲れを取ったり、公園で絵を描くこともあります。何かに没頭できる時間を自分で作ることが好きなんですよね。チーム内では、流行っているものや面白いYouTubeの動画を共有することもあり、仲のいい子とはプライベートで遊ぶこともありますが、全員で出かけることはあまりありません。
美容については、月に1回サロンに行って肌のお手入れをしています。普段のスキンケアも大切にしており、週に2回はパックをするように心がけています。試合のメイクでは崩れにくくするための下地に時間をかけ、毛穴を均一にし、赤みがあるのでグリーン系の下地を使っています。アイメイクだけでなく、特に肌が崩れないようにも気をつけています。試合でもまつエクやまつパをしていて、海外遠征時はメイクを軽くし、その分肌のケアに時間をかけています。
Photographie/Kei Nagata
髪色についてですが、最近までオレンジ色にしていましたが、現在はグレー系にしています。オレンジも気に入っていましたが、グレーに変えてからは「こちらの方が似合っている」と言われることが増えました。また、金髪にすると大人っぽさが出て、肌の色とも調和するように感じます。
美容師さんとはプライベートでフットサルを通じて知り合いました。選手とは関係のない方たちとも一緒にフットサルを楽しんでおり、知り合いのつながりで誘ってもらうことが多いですね。
女子フットサルの未来へ!プロ化を夢見て奮闘する日々
Photographie/Kei Nagata
女子サッカーがWEリーグでプロ化されたように、女子フットサルもプロ化されることが私の夢です。プロとしてフットサルに専念できる環境が整えば、選手たちの技術や戦術も向上し、より高いレベルのプレーが見られるようになるでしょう。選手一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境が整うことで、女子フットサル全体の発展にも大きく貢献するはずです。
私たちの努力と情熱が実を結び、女子フットサルがプロ化される日を夢見て、今日もまた練習に励んでいます。よりよい未来を信じて、一歩一歩前進していきたい。
松本直美(まつもとなおみ)
1997年10月22日生まれ、東京都出身。クリアージュFCエミュー、ジェフレディースユース(サッカー) 十条FC、さいたまSAICOLO を経て、バルドラール浦安に所属。ラス・ボニータスNo.14(フットサル) として活躍中。3.5万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーでもあり、自身のアパレルブランド「unite」を展開。 会社員、フットサル選手、アパレルディレクターと3足の草鞋で活動している。
Hair&make:Yuzuka Murasawa(PUENTE Inc.)
Photo:Kei Osada