美しきハンドボールの女神、静かに燃える情熱と挑戦 vol.3
飯塚美沙希は、ハンドボール選手として挑戦を続けながら、将来や引退後の未来を模索している。現在、怪我からの復帰を目指しリハビリに取り組みつつ、チームのキャプテンとして日本一を目指し、個人としては日本代表入りを目指している。音楽や読書で自分を奮い立たせ、ハンドボールの魅力を広めるために、ファッションやSNSなど幅広い活動にも力を入れている。感謝の気持ちを忘れず、直感を頼りに彼女の挑戦はこれからも続いていく。※メイン画像:撮影/長田慶
怪我からの復帰、目指すは再び立つこと
Photographie/Kei Nagata
「今はまず、リハビリに集中しています。今シーズンの最優先課題は、何よりもこの体を再び競技に戻すことです」
怪我はアスリートにとって避けられない試練だが、それを乗り越えようとしている。そしてその先にあるのは、キャプテンとしてチームを日本一へと導くという強い意志だ。
「リハビリが順調に進めば、来年、再来年には日本代表入りを目指していきたいです。さらなる成長を目指して頑張りたいです」
その声には、挑戦者としての決意が込められている。
本が育む新たな視点。
Photographie/Kei Nagata
「最近は、自己啓発の本やシャネルの本を読むようになりました」と語る彼女にとって、読書は新たな世界との出会いでもある。本から得られる知識は、彼女の視野を広げ、心を強くする。
「本って本当に素晴らしいですよね。読む前と後では、メンタルもモチベーションも全然違うんです」
本を通じて得た新たな視点が、彼女の考え方を変え、より深い自己理解と成長へと導いている。毎日、寝る前や休みの日に本を開くその時間が、彼女にとっての心のリセットとなっている。
音楽が紡ぐ心の準備
試合前、飯塚は音楽で自らを奮い立たせる。「ベリーグッドマンや変態紳士クラブの曲をよく聴きます。ヒップホップのビートが心を鼓舞し、試合への気持ちを高めていくんです」
音楽は、試合に向かう心の準備に欠かせない存在のようだ。
挑戦を恐れない生き方
Photographie/Kei Nagata
「アスリートとして大切にしているのは、毎日を全力で過ごすことです」と語る。直感を信じ、何でも挑戦してみるというその姿勢は、彼女がこれまでのキャリアで培ってきた強さの源だ。失敗を恐れず、最初から妥協しない。そのスタイルが、彼女の生き方を形作っている。
「私の生きがいは、自分のやりたいことをやることです。挑戦することの楽しさと、その先に待つ未知の世界への期待が詰まっているかもしれない。楽しいことをするのが好きなんです」
その笑顔の裏には、無数の挑戦と乗り越えてきた強さがある。
ハンドボールとファッション。二つの世界を繋ぐ挑戦
Photographie/Kei Nagata
スポーツ以外でも、飯塚は自分のやりたいことを追求している。撮影に挑戦し、オシャレな服を着て写真を撮ることもその一つだ。「これもまた自分を表現する大切な手段です」と語る姿は、スポーツの枠を超えて、ファッションという新たなフィールドに挑む姿そのものだ。
ハンドボールの未来、日本での可能性を広げる
画像提供 / 本人(飯塚美沙希)
「女子ハンドボール業界の未来についてもっと多くの人に知ってもらえる機会が増えたらいいなと思っています」彼女の視線は、まだ多くの可能性が眠る日本のハンドボール界に向けられている。特に、ハンドボールをしながらモデル業をしている海外の選手たちに触発されている。
「そういった選手が増えれば、ファン層も広がり、ハンドボール自体の認知度向上にもつながると思います」と期待を寄せる。その思いは、自らも新たな動きを起こしていきたいという意欲に繋がっている。
感謝の気持ちを胸に、座右の銘を支えに
Photographie/Kei Nagata
「最後に、私の座右の銘ですが、常に心に留めているのは感謝の気持ちです」社会人になってから、特に怪我をした時に支えてくれる周囲の人々への感謝の気持ちを強く感じるようになったという。どんな状況でも感謝を忘れず、その気持ちを胸に抱きながら、彼女は今後も挑戦を続けていく。
飯塚は、ただのハンドボール選手ではない。彼女はスポーツ、ファッション、そして自己成長を通じて、自分の限界を超え続ける挑戦者だ。その未来は、未知の可能性に満ちている。
飯塚美紗希
1996年7月30日生まれ、千葉県出身。桐蔭横浜大学を卒業後、日本ハンドボールリーグでアランマーレ富山や三重バイオレットアイリスなどのチームでプレー。現在もハンドボールの魅力を伝えるために活動を続けている。
ハンドボールは他のスポーツに比べて認知度が低いと感じているが、この競技をより多くの人に知ってもらいたいとの思いで、YouTubeチャンネル「みーちゃんねる」を開設。また、自身のアパレルブランド『IZMSPES(アイムスペス)』も立ち上げ、InstagramやTwitterを通じて活動の幅を広げている。
Hair&make:Moeka Omi (PUENTE.Inc)
Photo:Kei Osada
Styling:Waraya(KING GEAR)