Gettyimages 1787638580

【W杯アジア最終予選プレイバック】緒戦2試合を内田篤人と岩政大樹が徹底分析

中国とバーレーン連続白星スタートの森保ジャパン。DAZN「内田篤人のFOOTBALL TIME#199」より、元日本代表で現在はサッカー指導者の内田篤人氏と元代表で指導者の岩政大樹氏が、「ワールドカップアジア最終予選」の緒戦2試合を徹底分析した。※トップ画像出典/Getty Images

Icon %e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a%e3%81%ae%e3%82%a2%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%af%e3%83%bc%e3%82%af 1 キングギア編集部 エンタメ班 | 2025/02/12

2戦12ゴールに「文句なし!」「レベルがグンと出てきてる」

2024年9月5日の中国戦。これまで最終予選は初戦で苦しんできたジンクスのある日本代表だったが、フタを開けてみると7-0で圧勝。遠藤航が前半に先制点を挙げると、三笘薫が前半に追加点。後半には南野拓実が2得点、伊東純也、前田大然、久保建英がそれぞれ1得点を加え、8大会連続8度目のワールドカップ出場に向けて白星スタートを切った。

続く9月10日のバーレーン戦でも5-0で完勝。上田綺世が前半のPKと後半に得点し、守田英正も後半に連続ゴールを決めた。さらに、小川航基も後半に得点を挙げた。

ゴールラッシュに岩政氏は「もう文句なし! 強いですよ。特に調子のいい選手が多い。決定的なところで自信を持ってシュートを打っていた」と振り返る。内田氏も「前回、前々回の経験をちゃんと生かしているなと思ったし、個々がヨーロッパで研ぎ澄まされて、レベルがアジアでは、グンと出てきている」と、好調の日本代表に高評価だ。

森保ジャパン採用システム「スリーバック」の評価は

番組では、2試合を徹底解説。代表で採用したシステム「スリーバック」の評価について解説するのは岩政氏だ。

「3-4-3のシステムがバッチリはまっている。チームのバランスが非常に良いし、特に対アジアであれば、ウイングバックを下げなくても守れている。攻撃力だけだったらこの形は破壊力が当然ある」と評価した一方で課題の指摘も。岩政氏は「これを今後、自分たちが構えなければいけないような(強い)相手のときにどうするのかっていうのがあります」とコメント。内田氏も「アジアの戦いであれば、かなりバランスは良い」と続けた。

ストロングポイントの攻撃的MF4枚の組み合わせを分析

続いて、日本のストロングポイントである攻撃的MF(ミッドフィルダー)4枚という組み合わせについて分析。2戦ともスターティングメンバーだったのが両サイドの三笘選手と堂安律、さらに中央の南野選手。残りの1枚が、中国戦は久保選手、バーレーン戦では鎌田大地だった。

岩政氏は「中国戦は堂安選手と久保選手の2人がぐるぐる入れ替わりながら、外でも中でもプレーできるタイプを並べました。逆にバーレーン戦は、鎌田選手に変えて、入れ替わりは多くないような形でしたけれども。3-4-3はこの位置でかなり手応えがあったと思うので、これがベースになる」と分析。そのうえで、他のサイドバックを含め、いろいろな組み合わせが組めるという。「森保一監督が2年間をどう考えていくか見ものじゃないですかね」

内田氏は「サイドバックの人間からすると、こういう配置されたら出るとこないなあ」とポツリ。菅原由勢選手の出番がなかったことを挙げ、「だったら、スリーバックの一角で使ってくれたら。菅原選手がそう思っているのか分からないけど」とコメントした。

強敵との対戦を見据え、あえて攻撃の課題を挙げるとしたら

2試合で合計12ゴールと文句のつけようのない代表だが、今後の強敵との対戦を見据え、あえて攻撃の課題を挙げてもらった。

岩政氏は「(前に5選手いて)誰が6枚目に入って来るか。今はそのパターンが守田選手なのが、少しはっきりしすぎているかな」と指摘。「少し相手が対策しづらいようなバリエーションを持つべき」と提言した。

Thumb gettyimages 2192412242
Source/Getty Images

内田氏も「町田浩樹がバーレーン戦で1度見せた(オーバーラップ)シーンがもう少し増えてもいいのかな」と話す。

日本の良さについて岩政氏は「チームが相乗効果で、一人ひとりのエネルギーがチーム全体にどんどんプラスのものにつながっている」と高評価。また、「それぞれクラブで調子良いじゃないですか。そうじゃないと入れないレベルになっている。10年前はクラブの格で入れた選手たちが代表だったんですけど、クラブにいるだけじゃダメで、ヨーロッパに行くだけじゃダメで、そこで主力になって、結果を出さないと代表に入っていけないっていうフェーズにいる」と、各クラブで主力級になり、存在感を示している選手しか招集されない現状の代表を頼もしく感じているようだ。

内田氏も「交代でも能力が落ちるんじゃなくて、チームのパワーもグッと維持しつつ強力な選手が入ってくる。相手にとってはすごイヤだなっていうのが一番」と、代表の戦力分析。


2025年W杯アジア予選の初戦は3月20日に控えるバーレーン戦も勝利となるかーサムライブルーからまだ目が離せない。



DAZN内田篤人のFOOTBALL TIME #199より

※記事内の情報は放送当時の内容を元に編集して配信しています