But de choc de la montagne Shibasaki! Rapports de RIEGA · Espanola "Section 4 Meilleur but" sur le terrain!
Le footballeur japonais MF Shibasaki Mountain a marqué le premier but de Geta avec la 4e section de Riega Espanyol contre Barcelone et une superbe reprise de volée sur le pied gauche. Des partisans de Getafe il y a une tempête de critiques élogieuses comme "notre meilleur espoir". Département éditorial KING GEAR, qui vit en Espagne qu'un jeu mémorable livrera.
Takafumi Kunitomi
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2017/09/21
マドリッドの中心部、鉄道の起点となるアトーチャ駅(Estacion de
Atocha)から国鉄で約30分、南に揺られていくと、人口約20万人にも満たない都市ヘタフェ(Getafe)へと到着する。
閑静な住宅街という表現が良いかは分からないが、戸建ての住宅や低めのレジデンスが多いこの都市は、マドリッドの中にあっても、観光客として訪れるには少し物足りない印象を受ける。
駅から少し歩くと、両サイドを店で埋め尽くされた通りにでる。恐らくここが街の中心地なのだろう。
その一角に、「12」と書かれた青い旗を店先に掲げた、恐らくスペインではどこにでもあるだろうと思われるバル(正確には主にビールを飲むCerveceria)がある。
中にはたくさんの写真と所狭しとサインが書かれたGetafe Club de Fútbol S.A.D.のユニフォームが飾ってあった。
このお店では500円も出せば、ビールとタパス(小皿に乗ったおつまみ。オリーブやチーズ等が定番)がついてお釣りが来る。
店の外では陽気な気候と、この後に繰り広げられる試合を楽しみに、人々がビール片手に楽しそうに話しをしている。そんな風景は、あたりを見渡すと至るところに見られた。
「オラ!ハポネス?(やぁ、日本人かい?))」
とカウンター越しに聞いてくる恐らく店主と思われるその男性は、
「今日は試合だ。だけどなぁ、相手がバルサじゃ・・・」
と少し残念そうな表情を見せる。店の外ではFCバルセロナの名を歌う集団も歩いてる。
大通りを抜け、さらに20分ほど歩くと、17000人にも満たないスタジアム、コリセウム・アルフォンソ・ペレス(Coliseum Alfonso Pérez)が見えてくる。
同じ都市のメガクラブ、レアル・マドリードやアトレティコ・マドリードのスタジアムと比較すると物足りなさを感じるかもしれないが、ピッチまでの距離が近く、どこかアットホームな感じを受けるとてもよいスタジアムだ。
このスタジアム、一階席と二階席の往来が可能で、その間にはビールをはじめとする売店がスタジアムをなぞるように設置されている。観戦客はそこでドリンクを買いながら、試合開始のホイッスルを待っていた。
リーガ・エスパニョーラ第4節、ヘタフェ対バルセロナ。 半年前にスペインのテネリフェに移りすんだ1人の日本人がそこには立っていた。
柴崎岳。
筆者が初めて柴崎を見たのは彼が高校生の時だったが、その当時は技術と視野の広さが高校生離れしているものの、まだ少し線の細い印象を受ける若者だった。それが、今目の前に立っているその若者は大分大きくなったように見えた。
ヘタフェは今シーズンから1部に復帰し、まずは残留を確実にしたいところだろう。格上の相手に対してもあまり無理に繋ごうとはしない。柴崎もボールを受けると、彼の特徴である視野の広さを活かして素早く前線へとパスを供給する。
しかし、そこは百戦錬磨のバルセロナである。柴崎と対峙していたスペイン代表不動のアンカー・ブスケッツが素早く寄せに入る。 また、いくら柴崎の体が大きくなったとは言え、明らかに相手の方が一枚も二枚もたくましい。
競り合いの時にはやはり相手に分があるように見えた。 実際、前半15分の柴崎からFWモリーナへのクロスが、あわやバルセロナDFピケのオウンゴールか、といった場面はあったものの、それ以外は余裕をもってボールを回すバルセロナに、全員が自陣まで押し込まれる時間が続く。
よく耐えてはいるものの、これだけ押し込まれるとバルセロナの得点は時間の問題であろうとアルフォンソ・ペレスに訪れた人の多くは思ったことだろう。
しかし、その時は突然訪れた。
数少ないヘタフェのチャンスであるセットプレーのセカンドボールを、右サイドのダミアン・スアレスが迷うことなく再びゴール前へ放り込む。
その、少し高いボールに身を乗り出してなんとか頭にあてたのは、新戦力マルケル・ベルガラ。 ペナルティエリアから少しだけ外の位置で、マルケルの頭に当たりゆるやかな弧を描いたボールに、素早くバルサの選手と、一人のヘタフェ選手が走りこんでいく。
筆者はその時、どちらの選手がボールを納めるのだろうかと目を見張った。 ほんの10メートルほど先で起こった出来事であったが、選手が重なりあっていたためか、走りこんできた選手が極東の島国から来た選手だと認識できるまでに、まばたき程の時間を要した。
その選手は、まるで初めからシュートを打つつもりであったかのように、何のためらいもなく彼の左脚を振る。その左脚からは、彼の意思に呼応したかのように、ボールがカタルーニャのチームのゴールへと向かっていく。
一瞬、時が止まったかのような静寂。
スタジアムに訪れた観客全員が、まるで同じタイミングで息を止めたかのような一瞬の静寂。
その中を、美しい放物線を描くボールが、ドイツ代表GKテア・シュテーゲンが守るゴールの右上隅へと飛んでいく。
筆者がその瞬間行ったまばたき程度、もしかしたらテア・シュテーゲンの判断も遅れたのかもしれない。そのドイツ人が必死で伸ばした右腕をあざ笑うかのように、ボールはネットの中に吸い込まれていった。
この日、青いユニフォームを着て応援していた人には歓喜が、世界最高と自負するクラブを応援する人には深いため息が織り交ざったスタジアムのピッチを、つい数秒前に唯一ボールに触れた選手が、喜びにあふれて抱き着いてくるチームメイトと共にベンチへと走ってくる。
その時、筆者は少し不思議な光景を目にする。
その選手は胸に手をあててエンブレムを強く握りしめ、サポーターに向かって二度ほど、拳を固く握りしめた右腕を掲げたのだ。
島国でプレーしていた際には、常に冷静沈着、過度な喜びを表に出す性格ではないのだろうという印象を持っていた。恐らくその印象に首を縦にふる方も多いだろう。
しかし、半年前に慣れないスペインの地に降りたったその25歳の若者は、寡黙でクールなイメージとは裏腹に、きっと内に秘めた闘志を持ち続けていたのだろう。
それが自身の目指す高みなのか、この地で成功したいという想いなのかは知る由もないが、少なくともこのゴールがその一歩となることは誰の目にも明らかだった。
GAKU SHIBASAKI。このチームでの呼び名は「GAKU」。
情熱の国と呼ばれるこの国では、その日の試合の行方をメインディッシュにして、ビール片手に皆が同じ話題を繰り広げる。
「今日はバルサが相手だからな・・」と少し諦めた表情で話しかけてきた店主に、私の祖国の代表ユニフォームを見せた。
「これは、ハポンのナショナルユニフォームなのか?ヘタフェにもハポンの選手がいるぞ。」と言う。 ここではあまり日本のことは知られていないのかもしれない。
少し陽が傾きかけた空の下で、筆者が日本人ということに気づいたのだろう、一時は「もしかしたらバルサに勝てるのではないか」という空気さえ漂っていたスタジアムの外では、何人かのサポーターが私に近づいてくる。
その口から揃ってでるのは 「GAKU」 という言葉。
筆者が何をしたわけでも無い、同じ島国から来たというだけだ。 しかし、そんな筆者にも彼らの温かい笑顔が向けられる。
GAKUをピッチから失った後、牙を向いたカタルーニャのチームは、このチームに奇跡を起こすことは許さなかった。
しかし、交代の際、応援するチーム関係なく、全てのサポーターから万雷の拍手を向けられたこの若者は、日本という国を、GAKU SHIBASAKIという名を、人々の頭の中に焼き付けたことだろう。
閑静な住宅街という表現が良いかは分からないが、戸建ての住宅や低めのレジデンスが多いこの都市は、マドリッドの中にあっても、観光客として訪れるには少し物足りない印象を受ける。
駅から少し歩くと、両サイドを店で埋め尽くされた通りにでる。恐らくここが街の中心地なのだろう。
その一角に、「12」と書かれた青い旗を店先に掲げた、恐らくスペインではどこにでもあるだろうと思われるバル(正確には主にビールを飲むCerveceria)がある。
中にはたくさんの写真と所狭しとサインが書かれたGetafe Club de Fútbol S.A.D.のユニフォームが飾ってあった。
このお店では500円も出せば、ビールとタパス(小皿に乗ったおつまみ。オリーブやチーズ等が定番)がついてお釣りが来る。
店の外では陽気な気候と、この後に繰り広げられる試合を楽しみに、人々がビール片手に楽しそうに話しをしている。そんな風景は、あたりを見渡すと至るところに見られた。
「オラ!ハポネス?(やぁ、日本人かい?))」
とカウンター越しに聞いてくる恐らく店主と思われるその男性は、
「今日は試合だ。だけどなぁ、相手がバルサじゃ・・・」
と少し残念そうな表情を見せる。店の外ではFCバルセロナの名を歌う集団も歩いてる。
大通りを抜け、さらに20分ほど歩くと、17000人にも満たないスタジアム、コリセウム・アルフォンソ・ペレス(Coliseum Alfonso Pérez)が見えてくる。
同じ都市のメガクラブ、レアル・マドリードやアトレティコ・マドリードのスタジアムと比較すると物足りなさを感じるかもしれないが、ピッチまでの距離が近く、どこかアットホームな感じを受けるとてもよいスタジアムだ。
このスタジアム、一階席と二階席の往来が可能で、その間にはビールをはじめとする売店がスタジアムをなぞるように設置されている。観戦客はそこでドリンクを買いながら、試合開始のホイッスルを待っていた。
リーガ・エスパニョーラ第4節、ヘタフェ対バルセロナ。 半年前にスペインのテネリフェに移りすんだ1人の日本人がそこには立っていた。
柴崎岳。
筆者が初めて柴崎を見たのは彼が高校生の時だったが、その当時は技術と視野の広さが高校生離れしているものの、まだ少し線の細い印象を受ける若者だった。それが、今目の前に立っているその若者は大分大きくなったように見えた。
ヘタフェは今シーズンから1部に復帰し、まずは残留を確実にしたいところだろう。格上の相手に対してもあまり無理に繋ごうとはしない。柴崎もボールを受けると、彼の特徴である視野の広さを活かして素早く前線へとパスを供給する。
しかし、そこは百戦錬磨のバルセロナである。柴崎と対峙していたスペイン代表不動のアンカー・ブスケッツが素早く寄せに入る。 また、いくら柴崎の体が大きくなったとは言え、明らかに相手の方が一枚も二枚もたくましい。
競り合いの時にはやはり相手に分があるように見えた。 実際、前半15分の柴崎からFWモリーナへのクロスが、あわやバルセロナDFピケのオウンゴールか、といった場面はあったものの、それ以外は余裕をもってボールを回すバルセロナに、全員が自陣まで押し込まれる時間が続く。
よく耐えてはいるものの、これだけ押し込まれるとバルセロナの得点は時間の問題であろうとアルフォンソ・ペレスに訪れた人の多くは思ったことだろう。
しかし、その時は突然訪れた。
数少ないヘタフェのチャンスであるセットプレーのセカンドボールを、右サイドのダミアン・スアレスが迷うことなく再びゴール前へ放り込む。
その、少し高いボールに身を乗り出してなんとか頭にあてたのは、新戦力マルケル・ベルガラ。 ペナルティエリアから少しだけ外の位置で、マルケルの頭に当たりゆるやかな弧を描いたボールに、素早くバルサの選手と、一人のヘタフェ選手が走りこんでいく。
筆者はその時、どちらの選手がボールを納めるのだろうかと目を見張った。 ほんの10メートルほど先で起こった出来事であったが、選手が重なりあっていたためか、走りこんできた選手が極東の島国から来た選手だと認識できるまでに、まばたき程の時間を要した。
その選手は、まるで初めからシュートを打つつもりであったかのように、何のためらいもなく彼の左脚を振る。その左脚からは、彼の意思に呼応したかのように、ボールがカタルーニャのチームのゴールへと向かっていく。
一瞬、時が止まったかのような静寂。
スタジアムに訪れた観客全員が、まるで同じタイミングで息を止めたかのような一瞬の静寂。
その中を、美しい放物線を描くボールが、ドイツ代表GKテア・シュテーゲンが守るゴールの右上隅へと飛んでいく。
筆者がその瞬間行ったまばたき程度、もしかしたらテア・シュテーゲンの判断も遅れたのかもしれない。そのドイツ人が必死で伸ばした右腕をあざ笑うかのように、ボールはネットの中に吸い込まれていった。
この日、青いユニフォームを着て応援していた人には歓喜が、世界最高と自負するクラブを応援する人には深いため息が織り交ざったスタジアムのピッチを、つい数秒前に唯一ボールに触れた選手が、喜びにあふれて抱き着いてくるチームメイトと共にベンチへと走ってくる。
その時、筆者は少し不思議な光景を目にする。
その選手は胸に手をあててエンブレムを強く握りしめ、サポーターに向かって二度ほど、拳を固く握りしめた右腕を掲げたのだ。
島国でプレーしていた際には、常に冷静沈着、過度な喜びを表に出す性格ではないのだろうという印象を持っていた。恐らくその印象に首を縦にふる方も多いだろう。
しかし、半年前に慣れないスペインの地に降りたったその25歳の若者は、寡黙でクールなイメージとは裏腹に、きっと内に秘めた闘志を持ち続けていたのだろう。
それが自身の目指す高みなのか、この地で成功したいという想いなのかは知る由もないが、少なくともこのゴールがその一歩となることは誰の目にも明らかだった。
GAKU SHIBASAKI。このチームでの呼び名は「GAKU」。
情熱の国と呼ばれるこの国では、その日の試合の行方をメインディッシュにして、ビール片手に皆が同じ話題を繰り広げる。
「今日はバルサが相手だからな・・」と少し諦めた表情で話しかけてきた店主に、私の祖国の代表ユニフォームを見せた。
「これは、ハポンのナショナルユニフォームなのか?ヘタフェにもハポンの選手がいるぞ。」と言う。 ここではあまり日本のことは知られていないのかもしれない。
少し陽が傾きかけた空の下で、筆者が日本人ということに気づいたのだろう、一時は「もしかしたらバルサに勝てるのではないか」という空気さえ漂っていたスタジアムの外では、何人かのサポーターが私に近づいてくる。
その口から揃ってでるのは 「GAKU」 という言葉。
筆者が何をしたわけでも無い、同じ島国から来たというだけだ。 しかし、そんな筆者にも彼らの温かい笑顔が向けられる。
GAKUをピッチから失った後、牙を向いたカタルーニャのチームは、このチームに奇跡を起こすことは許さなかった。
しかし、交代の際、応援するチーム関係なく、全てのサポーターから万雷の拍手を向けられたこの若者は、日本という国を、GAKU SHIBASAKIという名を、人々の頭の中に焼き付けたことだろう。