GUERRES DE SPIKE - Chapitre 8 Lycée · Berceuse / Mizuno "Monarchida JP" (Partie 1) -
Comparaison de grenaillages entre deux fabricants
Or Daren
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2016/07/19
〔CHAPTER8・ハイスクール・ララバイ(前編)〕
【Acteur】
Auditeur (Département éditorial)
Auditeur (Département éditorial)
Maître Nagai (Hideki Nagai = Tokyo Verdi 1969 =)
◆続いてはミズノの「モナルシーダJP」!!
──続いてもミズノの広報の方に持ってきていただいたスパイクの試着でございます。
Mizuno PR M. A「こちらモナルシーダJPといいまして、言ってみればモレリアの普及版といいますか、モレリアのいいところをできるだけ受け継ぎつつ、普段の練習でもガンガンつかっていただける耐久性を目指したモデルでございます」
Maître Nagai「へ~え、じゃ、さっそく履いてみます」
──いかがでしょう.
Maître Nagai「これ、モレリアよりも安いんだよね?」
──はい、いくぶん
Maître Nagai「じゃ、当然だとも思うんだけど、まずフィット感ははっきり落ちるよね、モレリアより。3・5点」
──あ、やっぱり違いますか。
Maître Nagai「違うね。カカトのホールド感にしてもそう。悪くはない。4点。まったく悪くはないんだけど、なにせいまモレリア履いてたばかりでしょ。まだ足にあの絶妙な感触が残ってるだけに、
正直、別物感があるのは否めないよね」
正直、別物感があるのは否めないよね」
──重さはいかがでしょう。モレリアより20グラムほど軽い、169・5グラムでございます。
Maître Nagai「え? これモレリアより軽いの? はあ~面白いもんだね。モレリアでは感じた“もうちょっと重くてもいいのに感”を、このスパイクではあんまり感じない。ということは、スパイク自体のバランスみたいなのは、すごくいいんだろうね。4点」
──グリップ力については?
Maître Nagai「まったくもって問題なし。これはモレリアと比べても何の遜色もない感じだね。
芝生だろうが固い土のグラウンドだろうが、何でもこなせちゃいそう。4点」
芝生だろうが固い土のグラウンドだろうが、何でもこなせちゃいそう。4点」
◆Maître Nagai「スパイク選びって、クルマ選びと似てて、選ぶ際の条件ってスペックだけじゃないでしょ」
──À propos de la sensation de frappe.
Maître Nagai「ああ、これは明らかにモレリアと違うね。そもそも、足の甲の部分に使われてる天然皮革が少なくないですか、これ?」
Mizuno PR M. A「おっしゃる通りです。耐久性などを考えて、人工皮革を使用している部分もありますので」
Maître Nagai「やっぱりね。そちらを重視したぶん、モレリアでは味わえる足の甲に革が吸いついてくるような感覚は薄れちゃってる。ま、さっきも言った通り、モレリアを履いた直後でなければ、そんなに気にならないのかもしれないけどね」
──デザイン。
Maître Nagai「失礼を承知で言わせてもらうと、ニューバランスやアンダーアーマーからデザイナー引き抜いた方がいいんじゃない?(笑) 俺みたいに黒革のスパイクで育った人間から観ても、まあ地味だなあと感じるぐらいなんだから、カラースパイク全盛時代に育ったいまの子からすると、存在感がまったくないんじゃかろうか。モノがいいっていうのはわかるんだけど、スパイク選びって、クルマ選びと似てて、選ぶ際の条件ってスペックだけじゃないでしょ」
──ただ、そういう地味だけど渋いクルマが好き、という人間はいるわけですから、こういうスパイクがいいって人間もいるのでは?
Maître Nagai「そりゃいるよ。でも、大多数じゃない。せっかくモレリアのいいところを受け継ぎつつ、値段は安くしたんだから、たくさんの人が買いたいって思うデザインにした方がいいと思うんだけどな。正直、このデザインだと
2点しかあげられない。モレリアにつけた2点とは、ちょっと意味合いが違う2点」
2点しかあげられない。モレリアにつけた2点とは、ちょっと意味合いが違う2点」
──地味なフェラーリはかっこいいけど、地味な大衆車は地味なだけ、といったところでしょうか。あるいは、同じカラーリングのメルセデスでも、大型のSシリーズと小型のCシリーズではまるで印象が違うというか(笑)
Maître Nagai「クルマに興味のない人間にはさっぱりわからなくない?(笑)。
ま、そんなところかもしれないけどさ」
ま、そんなところかもしれないけどさ」
──耐久性についてはいかがでしょう。
Maître Nagai「最高だと思う。5点。なんか、モレリアに比べてって、そればっかり言っちゃったけど、このフィット感、このホールド感のスパイクを、日常遣いできるのってすごいことだと思うよ。
当然、これも使うことによって育っていくタイプのスパイクだから、ガンガン使ってほしいよね」
当然、これも使うことによって育っていくタイプのスパイクだから、ガンガン使ってほしいよね」
──さしずめ、スパイク界のSUVというところでしょうか。一応、クルマに興味のない方のために補足をしておきますと、SUVとはスポーツ・ユーティリティ・ビークル、つまりスポーティな多目的乗用車のことで、最近の日本車ではスバルのフォレスターや日産のエクストレイルなどが人気のようです。
ま、セダンよりはちょっとゴツめのクルマですね。
ま、セダンよりはちょっとゴツめのクルマですね。
Maître Nagai「SUVねえ、確かにそういうところはあるかな。人工皮革の部分が多いということは、
それだけ水を含んで重くなることも少ないってことだよね。雨の日でも気にせず使える」
それだけ水を含んで重くなることも少ないってことだよね。雨の日でも気にせず使える」
──部活生にはありがたいことです。
Maître Nagai「だね。ま、モレリアがトッププロも愛用する試合遣い用のトップエンドだとしたら、このモナルシーダJPは高校生が練習や練習試合に使う最高のスパイクって言えるかもしれない」
(Au prochain numéro / couverture de la coopération · Tokyo Verdi 1969)