富山GRNサンダーバーズがファンイベントを開催 退任が決まった二岡智宏監督などが挨拶
プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグ(Baseball Challenge League)富山GRNサンダーバーズのファン感謝祭が10月14日、富山県射水市で開催された。この日は2日前に日本列島に大きな被害を及ぼした台風19号の影響で、北陸新幹線が運転を見合わせるといった厳しい状況にも関わらず、およそ120人のファンが駆けつけ、イベントに参加された26選手との交流を楽しんだ。
Junichi Shiratori
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2019/10/18
「ファン感謝祭BBQパーティー」と題して、富山県射水市の太閤山ランドで開催された今回のイベント。
富山GRNサンダーバーズの所属選手やコーチ陣、そして二岡智宏監督と、ファンの皆さんが一緒になってバーベキューを楽しんだ後、選手による催し物やプレゼント抽選会などが行われ、会場は大きな盛り上がりを見せた。
「乾杯」で始められたイベント。二岡監督が、ファンの子どもたちに飲み物を注ぐシーンも…。
ファンの方と同じテーブル座った選手の皆さん。参加されたファンのなかには東京などから駆けつけた方も多くいらっしゃった。
ファンの方との交流を深める二岡監督。現役時代に一緒にプレーした選手の引退についての質問に対し、和やかな表情で答えられている監督の表情が印象的だった。
続いて行われたのは、大抽選会。特賞の某テーマパークペアチケットをはじめ、豪華景品の数々が参加者にプレゼントされた。
次のイベントは、選手たちのジェスチャーをファンが当てるゲーム。
予報に反して天候が崩れ、雨が降りしきるなかゲームは行われ、選手のみなさんが「有名人」、「スポーツ」、「野球選手」などのお題に対して、必死にジェスチャーを繰り広げる姿が印象的だった。
イベントの最後には、代表取締役社長の永森茂氏、今シーズン限りで富山GRNサンダーバーズを引退、退団する6選手、乾真大投手兼任コーチ、二岡智宏監督の挨拶も行われた。
永森代表:台風の影響により日本各地で大変な被害がありました。少しでも早い被災地の復興をお祈りします。一方で、ラグビーワールドカップでの日本代表の戦いぶりが、大きな喜びや感動を与えています。そういうチームに富山GRNサンダーバーズもなりたいと思っています。本日は短い時間でしたが、本当にありがとうございました。
乾投手兼任コーチ: 2年前にジャイアンツを戦力外になった後、野球が出来ない状況もあったなかで、富山で2年間プレーさせていただきありがとうございました。
ここでは真剣に野球に真剣に向き合って研究することができ、これまで野球をやってきて、一番楽しい2年間だったように思います。
「ずっと富山の選手としてプレーしたい」という想いもありましたが、さまざまな葛藤の末、別の場所でプレーすることを決めました。来シーズンは対戦相手になるかもしれませんが、そうなった時は全力で勝ちに行きますので、引き続きよろしくお願いします。
二岡監督:今日は本当に天気が悪いなか、お集まりいただきありがとうございました。1シーズンという短い間でしたが、たくさんのファンの方に応援していただきありがとうございました。ここにいる選手と戦えたのは、私自身の誇りでもあり、本当に感謝しています。
野球人生で初めての「監督」として過ごした今シーズン。上手く行かなかった部分もたくさんありましたが、間近で選手の成長が見られたこと、選手が一生懸命プレーしてくれた姿は本当に嬉しかったです。この貴重な経験を、今後の野球人生にも生かしていきたいです。
私自身はこれからも野球界に携わるとは思いますが、こういう雰囲気なので、気軽に声はかけられないのではないかと思いますが、ぜひ勇気を出して声をかけて下さい。(笑)本当にありがとうございました。
今シーズンで野球をやめる選手、富山GRNサンダーバーズや他のチームで野球を続ける選手もいると思いますが、選手たちや富山GRNサンダーバーズの応援をこれからもよろしくお願いします。
二岡監督の挨拶で締めくくられた富山GRNサンダーバーズのファン感謝祭。
17日に行われたNPBドラフト会議では、松山真之投手がオリックス・バファローズの指名を受けるなど、既に来シーズンに向けて動きはじめている。
さまざまなフィールドに進む選手たちや富山GRNサンダーバーズの今後の飛躍にも期待したい。
取材協力:富山GRNサンダーバーズ