
今季J2年目の躍進に期待の町田ゼルビア2024年の戦いをプレイバック
今シーズンのFC町田ゼルビアは、第2節終了時点で1勝1敗。今季の闘いに大きな期待がかかる中、J1初挑戦となった昨シーズンの戦いをプレイバック。今回は第35節のサガン鳥栖戦と、快勝した第36節のFC東京戦をピックアップ。※トップ画像出典/PhotoAC

最下位サガン鳥栖相手に敗北を喫した第35節での戦い
前半20分、サガン鳥栖が先制。追いつきたいFC町田ゼルビアは、後半21分に林幸多郎がロングスロー。相手ディフェンスがクリアし、そのルーズボールをペナルティーエリア前にいたドレシェヴィッチが拾い、ダイレクトシュート。見事なボレーを決め、同点に追いいた。
しかし、終了間際の後半39分に失点を許し、2-1で敗退。これで5 試合、勝利がない状況が続く。副キャプテンの下田北斗は試合後、「不甲斐ない試合をして、勝ち点3を取れなかった」と振り返った。
好調のFC東京に3-0の快勝!やっと掴んだ2ヶ月ぶりの勝利だった
優勝争いから後退し、第36節のFC東京戦を絶対に負けられない状況で迎えた。
前半15分、GK谷晃生のロングフィードをオ・セフンが繋ぎ、そのボールをエリキが拾う。そのままペナルティーエリア右に運んだエリキ選手が、ボールをキープ。味方の上りを待って、ゴール前にパスを出したところに白崎凌兵が走り込み、先制点を決めた。
試合後に白崎選手は、「エリキが(味方の上りを待つ時間を)溜めてくれたおかげで、より相手の目線がエリキに集まった。その結果、自分自身もベストのポジションに入り込むことができた。」と、自身のゴールを振り返った。
先制点獲得後、好調なFC東京に攻め込まれる場面が何度も訪れるが、守備陣が体を張って守り、相手に得点を許さない。膠着状況の中で迎えた後半4分、左サイドでパスを受けた相馬勇紀がカットインし、クロスを上げる。ファーサイドの白崎選手が折り返し、ゴール前中央にいたオ選手がボレーシュートを決め、追加点を獲得した。
試合後、白崎選手は「直感的にファーサイドに抜けてきそうと感じたのと、チームとしてもファーサイドを攻めると言われているので、そこにポジションを取った」とその時の状況を話してくれた。また相馬選手は、「(ディフェンスの)中村選手がかなり縦を警戒してきて、カットインのところが空いていた。クロスは狙い通りに蹴ることができた」と振り返った。
後半34分、コーナーキックのチャンスが訪れる。キッカーは相馬選手。ゴールに直接向かうボールを蹴ったが、相手GK野澤大志ブランドンがうまく処理できずに、ボールはそのままゴールネットを揺らした。これが移籍後、初ゴールとなり、試合後のインタビューで相馬選手は、「やっと決められてよかった」と安堵の表情を浮かべた。
鉄壁な守りは最後まで崩れることなく、そのまま試合終了。FC町田ゼルビアは、2ヶ月ぶりに3-0で快勝し、勝ち点3を獲得した。
試合後、監督の黒田剛は5試合勝ちがなかった時期を「不安と重圧に押しつぶされるような心境が、選手もスタッフもあった」と振り返った。試合後に選手と円陣を組んで喜びを分かち合った心境を問われると「3-0と無失点で、さらに複数得点を挙げた。今まで得点を取れなかった時期が続いていたので、肩の荷が下りた気持ちだった」と語る。相馬選手は「試合終わったあとみんなの表情もよかった。これを機に負の暗い雰囲気をなくして、ポジティブな気持ちで次の試合に向かっていきたい」と語っていた。
J1リーグ2年目を迎えたFC町田ゼルビアは、今季、どのようなチームに成長していくのか、彼らの今後にも注目していきたい。
「FC町田ゼルビアをつくろう~ゼルつく~|2025#170」
(2024年11月11日配信)
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