ホームで見せた強さを武器に、決勝トーナメント突破を狙う！オランダ王者、PSVアイントホーフェンの展望

ホームでの無類の強さを誇るオランダ王者、昨年を上回る成績を期待

ユヴェントスFCのホームで行われた1次リーグ初戦では、前半の立て続けの失点が後を引き3-1で落としたPSV。続くスポルティングCP、パリ・サンジェルマンFC戦はいずれも先制しながらも追いつかれてドローとなり、なかなか勝ち星を手にできないスタートを切った。勝ちを最も計算できない最終節のリヴァプールFC戦までになんとか勝ち点を積み上げておきたいPSVは、ジローナFC戦では4発快勝、ドネツク戦では後半43分から2点差をひっくり返す大逆転勝利と勢いに乗るものの、今期初めてヨーロッパの舞台で戦っているスタッド・ブレスト29に、足下をすくわれる形でまさかの敗戦を喫した。しかし、次節のレッドスター戦では立て直し、3点を先制。退場により数的不利に陥った後半の相手の猛反撃も2点に抑えて逃げ切り、プレーオフ進出を掛けてリヴァプールとの大一番に臨んだ。このとき、無敗のまま決勝トーナメント進出を決めていたリヴァプールが大幅なターンオーバーを行った影響はあるものの、PSVはホームでの無類の強さをここでも発揮。2度追いついて逆転する粘り強さを見せ、1次リーグ14位でプレーオフへの切符を掴んだ。

プレーオフの相手は、初戦で対戦して負けているユヴェントス。ユヴェントスのホームで行われたファーストレグでは、前半34分に相手に先制を許すと、一度はMFイヴァン・ペリシッチのゴールで追いつくも、終了間際に失点して敗戦。2ndレグでは、オランダ代表FWノア・ラングの突破を中心にチャンスを作るPSV。後半8分にペリシッチの先制ゴールがゲームの均衡を破りトータルスコアで追いついたものの、その10分後に相手SBティモシー・ウェアに同点弾を献上。それでもPSVは、後半38分にMFイスマエル・サイバリが再びゴールを決めて、終了間際にトータルスコアで再び並んだ。ゲームはそのまま延長戦に突入すると、延長前半8分にセットプレーの流れからDFライアン・フラミンゴが値千金のゴールを決めてトータルスコアで逆転。2シーズン連続のベスト16入りが決定した。

▼2024-2025UEFAチャンピオンズリーグ1次リーグ成績

4勝2分2敗／16得点12失点／勝ち点14

2025年シーズン予想フォーメーション

基本フォーメーションは4-3-3。ただし、リヴァプール戦は4-4-2で臨んでいる。GKはアルゼンチン代表のワルテル・ベニテス。CBは、ここまでCLで3ゴールを挙げているDFライアン・フラミンゴとフランス代表のDFオリヴィエ・ボスカリのセットが中心だ。SBは、右がアメリカ代表のDFリチャード・レデスマ、左がブラジル人DFマウロ・ジュニオールが出場を重ねている。中盤は、モロッコ代表MFイスマエル・サイバリ、オランダ代表MFイェルディ・スハウテン、同じくオランダ代表のMFヨエイ・フェールマンという布陣。最前線の3人は、中央にエースのFWルーク・デ・ヨング、左にオランダ代表FWノア・ラング、右にクロアチアのスター、FWイヴァン・ペリシッチが入る。またベンチには、今期リーグで7ゴールのFWヨハン・バカヨコや、11得点のFWリカルド・ペピも控えている。

決勝トーナメントの展望ー攻撃陣の破壊力で試合を掻き乱し、躍進を狙う

決勝トーナメントの1回戦の相手が、1次リーグ3位のアーセナルFCに決定したPSV。アーセナルのほかにも、レアル・マドリード、リヴァプールFC、パリ・サンジェルマンFCらが同居するブロックに入っている。勝ち進むことは容易ではないが、チームの顔であるFWルーク・デ・ヨングを中心とした攻撃の破壊力は、1次リーグで見せつけてきた通り。ホームではリヴァプールを破り、逆に滅法弱いとされるアウェイゲームでもパリ・サンジェルマンと引き分ける力があることを証明している。トップクラブでの実績あるベテラン陣やオランダ代表の面々に加え、FWヨハン・バカヨコ、FWリカルド・ペピなどをフル活用したベンチワークが上手くハマれば、決勝トーナメントの勢力図を掻き乱してくれるようなポテンシャルは十分だ。

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