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Catholique 'My First Spike' 9ème Iba (Yokohama FC) Vol.1 【Adolescent qui est allé pratiquer tout en livrant le journal】

2017年J2得点王に輝いた横浜FCのイバ選手。モロッコとノルウェーの国籍を持ち、フットサルノルウェー代表経験もあるなどまだまだベールに包まれているイバ選手の歩みを、スパイクを通して探っていきます。(加藤理恵)

Icône icône kinggearKING GEAR Département Editorial | 2017/12/18
Kato:イバ選手はモロッコ生まれ、ノルウェー育ちなのでしょうか?

イバ:はい。両親はモロッコ生まれのモロッコ人。でも僕は生まれて2ヶ月の頃にノルウェーへ移住したので、ほとんどの時間をノルウェーで過ごしました。

Kato:横浜FCの公式HPに「行きたい国はモロッコ」と書いてありましたね?

イバ:モロッコには親戚がいるので時々リラックスしに戻るんです。休みの度に帰る場所という感じですね。

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Kato:なるほど、夏休みに帰る田舎のおばあちゃん家、みたいな感じですかね(笑)

イバ:でも今は日本に住んでいるので、休みに帰る場所がノルウェーになりました(笑)両親がノルウェーにいるのでまずノルウェーに帰って、その後にモロッコ。

Kato:モロッコってあまりイメージがわかないのですが・・・

イバ:ここ20年くらいはW杯にも出られていなかったのですが、今回出場権を獲得したんです!なので良くなっているとは思うけど・・・日本のサッカーの方が良いんじゃないかな(笑)?

Kato:アフリカだけどスペインにも近いし、いろんな人や文化が混ざっていそうなイメージもあります。

イバ:そうですね。ヨーロッパに近いということでアフリカの他の国とは違った印象です。

僕の家はスペインのマラガからボートで30分くらいの所ですよ!すっごくいい所ですよ。

毎日いい天気で、食べ物もおいしい・・・まるでハワイです(笑)!

Kato:ハワイ(笑)!?それは休みの度行きたくもなりますね~

イバ:ただハワイのようにお金持ちの国ではないし、情勢もそこまでは良くはない。だけど、本当に美しい国です。

Kato:ほとんど生活はしていないけど、モロッコに対する思いは強いんですね?

イバ:そうですね。モロッコで暮らしたのは生まれたばかりの頃と、10代前半で父親に「モロッコにも住んでみろ」と言われて1年程住んだくらいです。

でも親戚や関係が深い人たちがいるので、やっぱりモロッコに帰った時が自分の中では家に帰ったなって感じますね。いつの日か歳をとった後に暮らしたいなとも思います。

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Kato:10代の頃モロッコで生活した時は、もうサッカーを始めていましたか?

イバ:はい。習ってはいませんでしたが、友達と毎日路上サッカーをしていました。

Kato:ストリートが主?

イバ:もちろんクラブもありますが、子供たちは路上サッカーが多いです。僕はストリートサッカーってとてもいいと思うんです。

厳しい環境で自主的にやる中から楽しみを見つけだして・・・いい選手はそこから生まれてくるんじゃないかと。

Kato:ストリートだと運動靴は・・・

イバ:ないない!もうほとんどみんな裸足ですよ(笑)もちろんプロチームのアカデミーは道具が揃っていますが、それ以外はどうしても道具などは・・・。

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Kato:最初にサッカーと触れ合ったのはノルウェーにいた時ですか?

イバ:はい。僕は5人兄弟の末っ子なんですけど、兄たちが皆サッカーをしていたのでそれを見て憧れて!自然と始めていました。結局プロになったのは僕だけなんですが。

Kato:ノルウェーの子供のサッカー環境は?

イバ:政府や自治体が作った人工芝の無料コートがいろいろな所にあります。僕の家の近所にもあって、もう何回って数えられないくらいそこで練習しました。

Kato:ノルウェーって教育や環境がしっかりしていそうですし、良いスクールもたくさんありそうですね。

イバ:そうですね。周りの子はだいたい9歳くらいからスクールに通っていたんですけど、僕の家はスクールの月謝を払う余裕がなかったので、無料で使えるコートで友達とやっていました。

Kato:ノルウェーにはイバ選手のように他の国から引っ越してきた人も多いんですか?

イバ:多い、すっごく多い。ポーランドから働きにきた人たちや、難民もいますし、もう世界中から。ノルウェーは比較的裕福な国なんでね。

Kato:無料のサッカー場に集まるのもいろんな国の子供たち?

イバ:はい、もう本当にいろんな国の子供たちがいました。もちろんノルウェー人の子供たちも。みんなで一日中サッカーしてました。
 
Kato:チームに入って本格的にサッカーを習い始めたのは?

イバ:結構大きくなってからです、15、6歳くらい。

Kato:えー!わりと珍しいですね。

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イバ:そうなんですよ~。家族の手伝いやアルバイトがあったので、ずっとストリートや無料コートでやっていました。

ユースチームに入ってからは練習の繰り返しで・・・父は“もっと働いてほしい”と思っていたみたいです(笑)

17歳の時にプロ契約をして、やっと家族を助けられるようになりました。

Kato:働いていたんですか!?どんなことをして?

イバ:新聞配達をやっていました。ハードでしたよ~!練習前に走って配達して、練習して、終わったらまた走って届けての繰り返し!その頃は何を食べても太らなかったです(笑)
 
Kato:イバ選手はフットサルもやっていたんですよね?

イバ:はい。ノルウェーは冬の間は豪雪で何もできない。サッカーはもちろん走ることすら難しい。だから自然と皆フットサルをやるんです。

冬の間はフットサルトーナメントもたくさん開催されていて、僕も色んな所に参加していたら・・・最終的には代表に選ばれるようになりました。

Kato:なるほど!なぜサッカー選手からフットサル代表に?って思っていたんです。

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イバ:あぁ~そうだよね(笑)でも、代表で一緒にやっていた選手のうち2人はチャンピオンズリーグに出るようなクラブでプレーしていますし、1人はナポリでプレーしていました。

僕だけじゃなくて、他の選手もノルウェーではサッカーとフットサルどちらもやっているんですよ!

Kato:そうなんですね!

イバ:フットサルは技術を磨く良い練習なんですよ。マラドーナ、ロナウジーニョ、ネイマール、クリスティアーノ、メッシ・・・世界の大、大、大スターたちはみんなフットサルをやっていた。

まぁ僕はそのことは知らずにやっていたんですけどね(笑)ただ単純にフットサルが好きで、フットサルをやれる環境にあったからやっていました。でも結果的にそれが後々いい効果をもたらしてくれましたね。

<Vol.2へ続く>

取材協力/横浜FC http://www.yokohamafc.com/

写真&編集/菊池康平