Devenir une présence écrasante. L'as de l'équipe nationale japonaise d'escrime montre une attitude avide envers la croissance et la conscience de soi en tant que capitaine. Entretien avec Kyosuke Matsuyama Vol.1
2008年の北京五輪で太田雄貴が銀メダルを獲得し、フェンシングが日の目を浴びるようになってから10年が経つ。日本フェンシング界を常に牽引してきた太田は現在、公益社団法人日本フェンシング協会の会長として、競技発展に向けてさまざまな取り組みを進めている。そんな中、同じ男子フルーレで太田に続く逸材として期待されている選手がいる。現在21歳の若武者、松山恭助(まつやま・きょうすけ)だ。彼は高校時代にインターハイ3連覇を果たして頭角を現すと、2016年には全日本選手権を制し、ナショナルチームのキャプテンに就任。その後も2017年アジア選手権団体で3位、ユニバーシアード個人で準優勝・団体優勝、高円宮杯W杯団体で3位と、世界の強敵を相手にして常に上位に名を残してきた。そんな若きエースに、これまでの経緯や自身が感じるフェンシングの魅力、そしてキャプテンとして描くフェンサーの理想像を聞いた。
Principal Sato
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2018/06/04
ーまず、フェンシングを始めたきっかけを教えてください。
Matsuyama:4歳の時に、母からフェンシングを勧められたことがきっかけです。
僕は東京の台東区出身で、近所に「台東リバーサイドスポーツセンター」という総合施設があるのですが、自宅のポストに色々なスポーツを紹介した施設のチラシが入っていて、そこにフェンシングができることも書かれていたんです。僕に何かスポーツをやらせるにあたって、そのチラシを見た母が「フェンシングって個人スポーツだから、チームスポーツをさせるより周りに迷惑をかけないだろう」という理由からフェンシングを選んだそうで(笑)
それに僕自身がまだ4歳でしたから、「これをやりたい」というような自分の意思がありませんでしたから(笑)
ただ、実際にやってみたらすぐにフェンシングの魅力にハマりましたね。それから約18年経ちましたが、競技をやめようと思ったことは一度もありません。
ーフェンシングの魅力というのは、どのようなところに感じますか?
Matsuyama:単純に、剣を使って戦うという競技スタイルが格好いいなと思います。
それと試合中に起こる相手との駆け引きも面白いですね。最終的に剣で相手の体を突かないと意味がないんですけど、その剣で突くまでの間に罠を張って、相手を崩した状態で突く。その一連の流れがすごく魅力的だなと感じます。
特に、かけたフェイントに相手が引っかかって、イメージ通りにポイントを稼ぐことができた時はめちゃくちゃ嬉しいですね。
ーそういった作戦やイメージ戦略はどのようにして立てているのでしょう?
Matsuyama:もちろん試合前に対戦相手のことを研究して戦略を立てていますが、試合展開によって戦い方を変えていくのもフェンシングでは重要です。
やはり相手が強い選手であればあるほど、はじめに立てた戦略で上手くポイントを奪えたとしても、後半には同じポイントの取られ方はしないように必ず修正してきます。
ランキングがあまり高くない選手だった場合は、あらかじめ準備しておいた戦術だけで勝てることもあります。
ですがトップランカーは修正能力が非常に高いので、試合中は頭の中で常に次の作戦を考えているんです。
ーフェンシングでは試合を読む力も大事になってくるんですね。
Matsuyama:そうですね。フェンシングに対する探究心が、僕の強みでもありますので。逆に探究心がないと、選手として強くなるのは難しいと思いますね。
なので自分に何が足りないのか、ということは常に考えています。
試合においても、勝ち負けに関わらず、実戦というのは何かしら得られるものがありますから。
ーなるほど。自分のフェンシングを極めていく中で、練習以外で取り組んでいることは何かありますか?
Matsuyama:最近はいろんな方の話に耳を傾けて、自分に必要だと思うことは何でも貪欲に吸収しようと努めています。
例えば、大学での交流です。僕は現在、早稲田大学のスポーツ科学部に在籍しているのですが、早稲田ってスポーツが盛んなので、自然とフェンシング以外のアスリートと接する機会が多いんですね。
一緒に授業を受けたり、タイミングが合えばご飯に行くこともできるので、意識的にいろんな人と交流して話を聞くようにしています。
加えて、YouTubeで「アスリートの魂(NHK総合、またはNHK BS1で放送されているスポーツドキュメンタリー番組)」を見て、世界で活躍されている選手の競技に対する姿勢や考え方を学んでいます。
それによって「この選手のこういう取り組みをやった方がいいんじゃないか」というように、自分の頭の中にさまざまな思考が芽生えてくるんです。
アスリートやコーチだけではなく、スポーツに関係ない人にも話を聞いて、日々何かを得ようと心がけています。
ーさまざまな価値観や考え方に触れることは、松山選手のアスリートとしての可能性を広げるうえでとても大切なことのように思えます。ちなみにYouTubeでは他のフェンサーの動画も見たりするんですか?
Matsuyama:見ますよ。やはりトップフェンサーはどういうフェンシングしているのか、という部分は試合会場ではもちろん、YouTubeでも映像を通じて研究したりします。
ただ、フェンシングは「個」のアイデンティティの確立が重要でもあるので、誰かのフォームを完全にコピーするというよりも、自分に必要な要素だけをピックアップして取り入れています。
実際、僕は今まで数多くの海外選手を見てきましたけど、「こいつ完全に真似しているな」っていうフェンサーはあまりいないので。
ーあくまで自分の引き出しを増やすという意味で研究しているわけですね。では、今後もそういった努力を続けていかれると思いますが、ご自身が描くフェンサーの理想像を教えてください。
Matsuyama:やはりスポーツは結果が全てなので、自分にしかできないフェンシングで周りを圧倒して勝てるような選手になっていきたいです。
僕はナショナルチームのキャプテンという立場でもありますので、常に勝ち続けるくらい強くないと誰もついてこないと思いますし、いくら良いことを言っても弱かったら説得力に欠けてしまいます。
なので日頃から練習に全力で取り組む姿勢を見せたり、試合で世界のトップランカーでも勝てるくらい絶対的な存在として、チームの先頭を走り続けたいと思っています。
<インタビューVol.2はこちら>
<Cliquez ici pour l'interview Vol.3>
写真:佐藤主祥
Coopération de couverture / Association japonaise d'escrime
Matsuyama:4歳の時に、母からフェンシングを勧められたことがきっかけです。
僕は東京の台東区出身で、近所に「台東リバーサイドスポーツセンター」という総合施設があるのですが、自宅のポストに色々なスポーツを紹介した施設のチラシが入っていて、そこにフェンシングができることも書かれていたんです。僕に何かスポーツをやらせるにあたって、そのチラシを見た母が「フェンシングって個人スポーツだから、チームスポーツをさせるより周りに迷惑をかけないだろう」という理由からフェンシングを選んだそうで(笑)
それに僕自身がまだ4歳でしたから、「これをやりたい」というような自分の意思がありませんでしたから(笑)
ただ、実際にやってみたらすぐにフェンシングの魅力にハマりましたね。それから約18年経ちましたが、競技をやめようと思ったことは一度もありません。
ーフェンシングの魅力というのは、どのようなところに感じますか?
Matsuyama:単純に、剣を使って戦うという競技スタイルが格好いいなと思います。
それと試合中に起こる相手との駆け引きも面白いですね。最終的に剣で相手の体を突かないと意味がないんですけど、その剣で突くまでの間に罠を張って、相手を崩した状態で突く。その一連の流れがすごく魅力的だなと感じます。
特に、かけたフェイントに相手が引っかかって、イメージ通りにポイントを稼ぐことができた時はめちゃくちゃ嬉しいですね。
ーそういった作戦やイメージ戦略はどのようにして立てているのでしょう?
Matsuyama:もちろん試合前に対戦相手のことを研究して戦略を立てていますが、試合展開によって戦い方を変えていくのもフェンシングでは重要です。
やはり相手が強い選手であればあるほど、はじめに立てた戦略で上手くポイントを奪えたとしても、後半には同じポイントの取られ方はしないように必ず修正してきます。
ランキングがあまり高くない選手だった場合は、あらかじめ準備しておいた戦術だけで勝てることもあります。
ですがトップランカーは修正能力が非常に高いので、試合中は頭の中で常に次の作戦を考えているんです。
ーフェンシングでは試合を読む力も大事になってくるんですね。
Matsuyama:そうですね。フェンシングに対する探究心が、僕の強みでもありますので。逆に探究心がないと、選手として強くなるのは難しいと思いますね。
なので自分に何が足りないのか、ということは常に考えています。
試合においても、勝ち負けに関わらず、実戦というのは何かしら得られるものがありますから。
ーなるほど。自分のフェンシングを極めていく中で、練習以外で取り組んでいることは何かありますか?
Matsuyama:最近はいろんな方の話に耳を傾けて、自分に必要だと思うことは何でも貪欲に吸収しようと努めています。
例えば、大学での交流です。僕は現在、早稲田大学のスポーツ科学部に在籍しているのですが、早稲田ってスポーツが盛んなので、自然とフェンシング以外のアスリートと接する機会が多いんですね。
一緒に授業を受けたり、タイミングが合えばご飯に行くこともできるので、意識的にいろんな人と交流して話を聞くようにしています。
加えて、YouTubeで「アスリートの魂(NHK総合、またはNHK BS1で放送されているスポーツドキュメンタリー番組)」を見て、世界で活躍されている選手の競技に対する姿勢や考え方を学んでいます。
それによって「この選手のこういう取り組みをやった方がいいんじゃないか」というように、自分の頭の中にさまざまな思考が芽生えてくるんです。
アスリートやコーチだけではなく、スポーツに関係ない人にも話を聞いて、日々何かを得ようと心がけています。
ーさまざまな価値観や考え方に触れることは、松山選手のアスリートとしての可能性を広げるうえでとても大切なことのように思えます。ちなみにYouTubeでは他のフェンサーの動画も見たりするんですか?
Matsuyama:見ますよ。やはりトップフェンサーはどういうフェンシングしているのか、という部分は試合会場ではもちろん、YouTubeでも映像を通じて研究したりします。
ただ、フェンシングは「個」のアイデンティティの確立が重要でもあるので、誰かのフォームを完全にコピーするというよりも、自分に必要な要素だけをピックアップして取り入れています。
実際、僕は今まで数多くの海外選手を見てきましたけど、「こいつ完全に真似しているな」っていうフェンサーはあまりいないので。
ーあくまで自分の引き出しを増やすという意味で研究しているわけですね。では、今後もそういった努力を続けていかれると思いますが、ご自身が描くフェンサーの理想像を教えてください。
Matsuyama:やはりスポーツは結果が全てなので、自分にしかできないフェンシングで周りを圧倒して勝てるような選手になっていきたいです。
僕はナショナルチームのキャプテンという立場でもありますので、常に勝ち続けるくらい強くないと誰もついてこないと思いますし、いくら良いことを言っても弱かったら説得力に欠けてしまいます。
なので日頃から練習に全力で取り組む姿勢を見せたり、試合で世界のトップランカーでも勝てるくらい絶対的な存在として、チームの先頭を走り続けたいと思っています。
<インタビューVol.2はこちら>
<Cliquez ici pour l'interview Vol.3>
写真:佐藤主祥
Coopération de couverture / Association japonaise d'escrime