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フランスにあと1歩と迫るも3連敗でベスト8進出ならず “男子バスケットボール ”

東京2021年では女子チームを銀メダルに導いたトム・ホーバスをヘッドコーチに迎え、2023年に行われたワールドカップでは3勝を上げアジア最高順位となり自力での五輪への切符を掴んだ日本代表。本戦に臨む代表メンバーは7月8日に発表され、ワールドカップでキャプテンを務めた富樫勇樹(千葉ジェッツ)、東京2020ぶりに代表に復帰した八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ/アメリカ)、NBAで6シーズンを過ごし、五輪直前にBリーグ移籍を発表した渡邊雄太(千葉ジェッツ)ら東京2020経験者たちとともに、ジョシュ・ホーキンソン、(サンロッカーズ渋谷)、河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)らオリンピック初登場メンバーら計12人が名を連ねた。※トップ画像出典/Getty Images

Icône icône kinggearKING GEAR Département Editorial | 2024/08/30

予選リーグは、参加12カ国が4チームずつ3つのグループに分けられ、FIBAランキング26位の日本は、グループBに。世界12位のブラジル、3位のドイツ、6位で開催国のフランスと、いずれも格上の競合と激突することが決まった。


<代表登録メンバー>
2.富樫勇樹(千葉ジェッツ)/ポイントガード
4. ジェイコブス晶(ハワイ大学)/スモールフォワード
5. 河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)/ポイントガード
6. 比江島慎(宇都宮ブレックス)/シューティングガード
7. テーブス海(アルバルク東京)/ポイントガード
8. 八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)/パワーフォワード
12. 渡邊雄太(千葉ジェッツ ※メンバー発表時、NBAのグリズリーズ)/スモールフォワード
18. 馬場雄大(長崎ヴェルカ)/スモールフォワード
24. ジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)/センター・パワーフォワード
30. 富永啓生(ネブラスカ大学)/シューティングガード
34. 渡邉飛勇(信州ブレイブウォリアーズ)/センター
91. 吉井裕鷹(三遠ネオフェニックス)/スモールフォワード

第1戦 ドイツ

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出典/Getty Images

現地時間7月28日に行われた初戦の相手・ドイツは、2023年のワールドカップで優勝した強豪。パリ五輪直前の強化試合でも相見えており、その際は83対104で敗れている。


▼先発メンバー
5. 河村勇輝 8. 八村塁 12. 渡邊雄太 24. ジョシュ・ホーキンソン 91. 吉井裕鷹

日本は相手の攻撃を司るデニス・シュルーダー対策として、ディフィンス能力に定評がある196mの吉井が先発に名を連ねた。第1クォーターは吉井の起用が功を奏し、序盤はドイツの攻撃を封じ込めることに成功。攻撃でも、河村を中心にしたスピーディなパス回しから最後はスリーポイントで仕留める形で得点を重ね、格上相手に21点を奪う。しかしフィジカル面で日本を上回るドイツが徐々に盛り返し日本を押し込んで、第1クォーターは21対28で終えた。第2クォーターは渡邊のスリーポイントシュートや八村のダンクシュートが決まるなど、ドイツを相手に互角に渡り合い、44対52の8点差で試合を折り返した。

第3クォーターになると日本のミスなどもあり点差は13点に広がり、第4クォーターでも自力で勝るドイツに追いつけず、最終的に77対97のスコアで敗戦した。

第2戦 フランス

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出典/Getty Images

ドイツ戦から中2日の現地時間7月30日に行われたフランス戦で、日本代表は初戦から吉井に代え、比江島慎を先発メンバーに送り込んだ。


▼先発メンバー
5. 河村勇輝 6. 比江島慎 8. 八村塁 12. 渡邊雄太 24. ジョシュ・ホーキンソン


自国開催のフランスは、世界ランキング6位。NBAで4度の最優秀守備選手賞を獲得したルディ・ゴベアや、NBA新人賞のビクター・ウェンバンヤマを要する強豪だ。対する日本は第1クォーターに相手の攻撃力に押され、7点差を付けられるも、第2クォーターではスピードのある攻撃がはまり、点差を5点に縮めて前半を折り返した。第3クォーターではお互いに20点ずつ重ね、点差は5点のまま最終クォーターに。

第4クォーターの序盤、八村が連続でスリーポイントシュートを決めて2点差まで追い上げたところで、八村がファウルで退場に。ここまで24点を重ねてきたエースを失った日本ではあるが、河村の奮闘などで逆転に成功。しかし4点リードで残り10秒の場面で相手選手のスリーポイントが決まり、さらにディフィンスに入った河村がファウルを取られてフリースローの判定に。これを相手が確実に決め、タイムアップ直前に同点に追いつかれた。延長に入ると、最後はフランスに振り切られ、終わってみれば90対94で2連敗。悔しさの残る敗戦となった。

第3戦 ブラジル

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出典/Getty Images

8月2日、日本代表は予選リーグ第3戦でブラジル代表と対戦した。試合当日に、エースの八村の怪我による離脱が発表され、河村、比江島、吉井、渡辺、ジョシュ・ホーキンソンが先発となった。


▼先発メンバー
5. 河村勇輝 6. 比江島慎 12. 渡邊雄太 24. ジョシュ・ホーキンソン 91. 吉井裕鷹

予選突破に向けて負けが許されない1戦に、ここまで44得点のエース八村を欠いて臨んだ日本は、第1クォーターから相手の攻撃力に苦しめられる展開で、20対31と大きくリードされてしまう。第2クォーターでも11点差を縮めることができないまま試合は後半に突入。

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出典/Getty Images

迎えた第3・4クォーターでは、ホーキンソンが5本のスリーポイントシュートを決めるなどして反撃。一時得点差を1点まで縮め逆転のムードも漂わせるが、ブラジルも最後まで攻撃の手を緩めず終盤まで得点を重ね、最終的に84対104のスコアで日本が競り負けた。

日本は前回大会に続く予選リーグ3連敗で、目標としていたベスト8進出の夢は、また次回へ持ち越しとなった。