パリ五輪・日本人メダリストの活躍と注目の戦いを総括(大会9日目①)
日本時間の27日未明にパリ五輪が開幕した。ここでは現地時間の8月3日の(日本時間8月3日〜4日)大会9日目にメダルを手にした選手たちの活躍や、注目選手の戦いぶりを振り返ってみたい。※トップ画像出典/Getty Images
パリオリンピックの大会9日目は、バドミントン女子ダブルスの志田千陽・松山奈未によるの『シダマツペア』、卓球女子シングルスの早田ひな、フェンシング女子サーブル団体で銅メダル。柔道の混合団体で日本が2大会連続の銀メダルを獲得した。
バドミントン女子ダブルス 志田千陽・松山奈未 銅メダル
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バドミントン女子ダブルスの「シダマツ」ペアこと志田千陽・松山奈未組は、予選リーグCを2連勝して早々に決勝トーナメント進出を決めると、世界ランキング4位の金昭英・孔熙容(韓国)組と1位突破をかけて対戦した。
第1ゲームで粘りを見せたシダマツペアは、一時は6点差を追いついて15-15に追いついたものの、最後は22-24で落とすと、一時は逆転した第2ゲームも24-26でストレート負けして敗退。予選を2位で準々決勝に迎うことに。
予選リーグ
第1戦:2-0⚪︎(21-11、21-11)
対セトヤラ・マパサ/アンジェラ・ユ組(オーストラリア)
第2戦:2-0⚪︎(21-16、21-19)
対ポンナッパ/カストロ組(インド)
対金昭英/孔熙容組(韓国)
そしてシダマツペアは、準々決勝でマイケン・フォーゴール、サラ・チューイセン組(デンマーク)と対戦。圧倒的な試合展開で第1ゲームを21-7で制すると、第2ゲームも勢いが衰えずに21-12で連取。危なげない戦いぶりで、セットカウント2-0のストレート勝ちして準決勝へと駒を進めた。
勝てばメダルが確定する準決勝は、中国の劉聖書・譚寧組ペアと対戦したが、準々決勝とは一転して序盤から苦戦。
第1ゲームを16-21で落とすと、第2ゲームも粘りを見せたものの19-21。セットカウント0-2でこのゲームに敗れ、3位決定戦に回ることとなった。
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準々決勝:2-0⚪︎(21-7、21-12)
マイケン・フォーゴール/サラ・チューイセン組(デンマーク)
準決勝:0-2⚫︎(16-21、19-21)対劉雨辰/譚寧組(中国)
3位決定戦:2-0⚪︎(21-11、21-11)
ピアリー・タン/ティナー・ムラリザラン組(マレーシア)
バドミントン 女子シングルス 山口茜 準々決勝 敗退
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自身3度目の五輪となるパリ大会に出場した山口茜は、3選手による予選リーグの初戦でトゥザー・テター(ミャンマー)と対戦して2-0で勝利を掴むと、第2戦ではミシェル・リ(カナダ)と対戦。
第1セットを22-24で奪われたものの、第2、3セットを連取して2-1で勝利を収めた。
予選リーグ
第1戦:2-0⚪︎(21-11、21-11)
トゥザー・テター(ミャンマー)
第2戦:2-1⚪︎(24-21、17-21、21-12)
ミシェル・リ(カナダ)
順調に決勝トーナメントに駒を進めた山口は、決勝トーナメント1回戦でスパニダー・カテートン(タイ)を2-0で退けると、準々決勝では世界ランク1位の安洗塋(韓国)と対戦。第1ゲームを先取して幸先のいいスタートを切ったものの1‐2(21‐15、17‐21、8‐21)で敗戦。
自身初の準決勝進出はならず、3大会連続の準々決勝敗退となった。
決勝トーナメント1回戦:2-0⚪︎(21-6、21-13)
対スパニダー・カテートン(タイ)
対安洗塋(韓国)
バドミントン 女子シングルス 大堀彩 準々決勝 敗退
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1次リーグのJ組に入りネスリハン・アルン(トルコ)とイネス・ルシア・カスティジョ(ペルー)を2-0で下した大堀彩は、決勝トーナメントに駒を進めると、1回戦でジャミン・ヨ(シンガポール)と対戦し2-1で勝利を収めた。
そして準々決勝では、リオ五輪金メダリストのカロリナ・マリン選手(スペイン)に挑んだものの、第1ゲームを13-21、第2ゲームも14-21で落として、0-2のストレート負け。元五輪女王の前に屈してメダル獲得はならなかった。
予選リーグ
第1戦:2-0⚪︎(21-9 21-7)対ネスリハン・アルン(トルコ)
第2戦:2-0⚪︎(21-12、21-8)
対イネス・ルシア・カスティジョ(ペルー)
決勝トーナメント1回戦:2-1⚪︎(21-11、14-21、24-22)
対ジャミン・ヨ(シンガポール)
準々決勝 2-1⚪︎(21-11、14-21、24-22)
対カロリナ・マリン(スペイン)
卓球女子シングルス 早田ひな 銅メダル
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まさかの敗退に終わった混合ダブルスの雪辱を期す早田ひなは、女子シングルスの第2回戦から登場した。デボラ・ビバレリ(イタリア)に危なげない勝利を収めると、ディナ・メシュレフ(エジプト)、地元フランスのジアナン・ユアンにもストレート勝ちして決勝トーナメント進出を決めた。準々決勝では北朝鮮の卞松京(ピョンソンギョン)と対戦。リードして追い上げられる場面も見られたが、フルゲームの末に下した。
続く準決勝では、これまで2勝21敗と相性の悪い世界ランキング1位の孫穎莎(中国)と対戦した。序盤からサーブに対応できずに苦しむ早田は、粘りを見せたものの3-4で敗退。時折左手を気にする場面も見られ、不安を抱えたままで3位決定戦に回ることとなった。
銅メダルを懸けた3位決定戦では20歳の韓国の新鋭、申裕斌(シン・ユビン)と対戦。一進一退の攻防が続く試合を4-2で制して銅メダルを獲得。早田は涙ながらに勝利を喜んだ。
第1回戦: 4-0⚪︎(11-1、11-3、11-4、11-5)
対デボラ・ビバレリ(イタリア)
第2回戦:4-0⚪︎(15-13、13-10、11-3、11-9)
対ディナ・メシュレフ(エジプト)
第3回戦:4-0⚪︎(13-11、11-6、11−8、11−6)
対ジアナン・ユアン(フランス)
決勝トーナメント第1回戦:4-3⚪︎(11-5、13-15、11-8、9-11、4-11 、11-6)
対卞松京(北朝鮮)
決勝トーナメント第2回戦:3-4⚫︎(6-11、8-11、8-11、2-11)
対孫穎莎(中国)
3位決定戦:4-2⚪︎(9-11、13-11、12-10、11-7、10-12、11-7)
対申裕斌(韓国)